千葉県立中央図書館の保存活用設計提案_2023年度 / Cチーム:コンバージョン
千葉工業大学大学院(建築学専攻)「建築保存改修設計特論/2023年度」で取り組んだ千葉県立中央図書館の保存活用設計提案の課題におけるCチーム:コンバージョンの提案内容です。
課題概要と2023年度の傾向についてご覧になられていない方は、まずはコチラを参照いただければと思います。
[ 保存活用設計提案の概要 ]
コンバージョンをテーマにしたCチームは、東京への通過点的性格からインバウンド消費額・宿泊日数が少ない千葉県の現状改善のために外国の方に向けた宿泊施設を併設した観光拠点(サイクルツーリズム基地)として、これを住民との交流に関連づけることで地域還元も視野に入れた提案を行いました。
[ 総 評 ]
千葉県立中央図書館は図書館機能を新施設に移す前提があるため、広義では他テーマも全てコンバージョンと言い得ます。その中でコンバージョンをテーマにする難しさは、ひとえに設定をいかにするか、です。
これをインバウンド受容という千葉県が抱えている問題に立脚することで提案としての説得力をもたせるものとしています。このことは確かに効果的であるように映りました。
それをサイクルツーリズムと日本食体験と設定しましたが、ニーズのマーケティングが十分とは言えなかったために、かつ外国の方がいない環境下での授業でエスキスを重ね、最終発表に及んだために手応えが得られないままに…となった感があり、その点では戦略的によいチョイスであったとは言い切れないようにも思われるところでした。
このことは宿泊施設という点でも垣間見られ、千葉県立中央図書館の建築的特徴を活かして空間を提案できているかというと…いくらか機能をセッティングしたに留まるレベルであったように映るところでした。
既存の建築のマテリアルが醸し出す空気感を扱うことは難しい…このあたりは指導側の力量不足ですね。反省です。
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